STEP2 タレントの特定・定義

STEP1「目標の設定」で定めた実施事項の遂行に必要なタレントを明確化します。また、組織内で共通認識をもてるように具体的に定義するとともに、タレントを活用できる土壌が整っているかどうかを精査します。
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  • 実施事項に必要なタレントを考察する

STEP1で決定した実施事項を遂行するために必要なタレントを考察します。

まずは実施するために必要な知識、スキル、ノウハウ、経験、仕事に取組む姿勢や心構えを明確化します。
さらに「最低限必要なタレント」と、これを備えていればさらに実現が加速されるという「プラスαのタレント」の両方を挙げていきましょう。

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  • 具体的なタレント像を描く

上記1で抽出したタレントについて、具体的な人物像をイメージできるように文章で表現します。
人物像はコンピテンシーと紐付けて表現すると、社内で共通理解を得やすいでしょう。現在自社で使用しているコンピテンシーと人物像が合致しない場合は、コンピテンシーモデルの見直しをおこないます。

コンピテンシーモデルそのものが存在しない場合は、この機会に作成することも検討してください。また、コンピテンシーを辞書のように必要な時にすぐに検索できる状態にまとめたコンピテンシーディクショナリも併せて作成するとよいでしょう。

コンピテンシーディクショナリの作成には、相当の労力を要しますが、社内の共通語作りがタレントマネジメントの第一歩です。一見遠回りに見えたとしても、コンピテンシーディクショナリの作成に取組む価値は十分にあります。

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  • タレントの見極め方を定義する

次に、タレントを見分ける基準を策定します。
そのタレントを有しない人に見られる行動、そのタレントを有している人の行動、そのタレントを過度に使ってしまっている場合に見られる行動を定義します。

例えば「創造性に富む」というタレントを有していない人は、警戒心が強く保守的で、過去の経験に重きを置いて実証済みの事項を好み、新しい問題の解決においても従来からの手法に拘ります

一方で、このタレントを有している人は、一見関連のないような物事の中に関係性や共通性を見い出し、新しいユニークなアイディアを多く思いつくので、ブレインストーミングの場で独自性を前面に発揮する傾向があります。

また、このタレントを過度に使っている人の場合は、細部まで詰められていない大雑把なアイディアを提案し、アイディアを出すばかりでフォローは行わず、全体にそれほど大きな影響を与えないアイディアであっても夢中で取組み時間を浪費してしまうという行動が見られます。

このように、タレントの見極め方を具体的に表出する行動で定義しておくことで、人材登用や育成の進捗度合いの測定ができるようになります。

タレントを見極める行動を定義する拠り所として、人事評価結果やデータ集積のために社員インタビューを行い、分析を行うとよいでしょう。自社内でデータ収集や分析が難しい場合は、外部の専門家を活用することもひとつの方法です。

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  • タレントのキャリアパスの特定

企業の視点と個人の視点から、タレントのキャリアパスを特定します。

企業の視点からは、自社はそのタレントをどのように処遇するのか、個人の視点からは、そのタレントを有する個人はどのような興味やキャリア志向を持つ傾向にあるのかについてそれぞれ考えます。

STEP1で検討した経営計画を実現するために、現在の組織の枠組みや人事制度のしくみの中で、適材適所の配置やモチベーションを持って仕事に取組んでもらうためにどのような処遇を行えるかを予め検討することが、ここでの目的です。

現在の組織体制や人事制度では限界がある場合には、経営戦略に応じて組織や制度の見直しを行うことが必要かどうかも検討しましょう。

STEP3ではここで定義したタレントの優先順位付けを行います。

  • STEP3 タレントの優先順位付けへ>